[29] 奥
ある意味、生物学上はAセクとも言えるのかもしれない。これだけ性欲が強いのに、子を成すためのセックスは気持ちが悪い。もう、理由がわからないくらい、私にとってそれはきわめて不自然なことなのだ。

世の中には、一生懸命子作りにはげむ夫婦が存在する。自然なことだと思うよ。でもなぜだろう?私には当てはまらない気がする。馨に、「年齢的にもそろそろ」と言われるたびに、つらい気持ちになります。逃げているのか、何かを恐れているのか、それとも精神的に「女性性」じゃないのか?自分でも不可解。

それでも、セックスは好きだ。快楽を得るためなら、ひとりでもかまわないけれど、今現在、彼と交わすセックスはシアワセを感じることができる。快楽もあるけれど、そんなものなくてもいいくらい満たされることができる。カラダなんて、いれものにすぎないけれど、その奥に彼を感じることで「私」を確認できるし、「彼」も確認できる。

必要とされている、というキモチが、私を安心させてくれるのだろう。

カラダの奥は、こころの奥。私のこころの奥に、解き放たれるそのアイがあれば、それでいいのかもしれない。それ以上のものは欲しくない。目的ではなく、それは結果でさえあればいいのだから。

つまりは、目で見えないところでつながりあった結果であれば、いい。

なかなか理解されないけど。

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